2005年12月15日

K島の思い出・・・2

漆喰シーサー(東風平)
K島の思い出・・・2

おばあの思い出を恩知らずにも忘れ去りぬくぬくと育った、

幼いその子は、若者(ばかもの)へと成長し、

高校生の夏休みにK島に遊びに行った。

 そしてK島からの帰りは、親父のいとこである元船乗りの にいにい といっしょにフェリーに乗って那覇へ向かった。
 
 あいにくの台風の影響で船のゆれは半端じゃない。フェリーが横波を受けるたび、船は大きく傾き、デッキにいる乗客はまともに立っていられない。客室からは、女性の絶叫にも近い叫び声が聞こえる。
 そして、荒れ狂う波間の遠くにかつての主力船「しらせ」が並走しているのが見え隠れする。
その「しらせ」は大きな波に船底を持ち上げられるたびに、スクリューがからからと回っているのがはっきりと見えるのだ。
 そういう状況の中で、この若者は以外にも元気だったのだが、問題は元船乗りの にいにい である。

 なんと、船酔いしているのである。

高校生 : なんで、にいにいよ~! 元船乗りだのに酔うわけ? はっさ!わらーす!

元船乗り : 俺が乗っていたのはタンカー! タンカーは揺れん!

 とさ。

 この若者(高校生)はあきれていたのだが、当の本人はかつて中学の九州修学旅行の船で友人の前で思いっきり吐いたのであった。


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Posted by 瓦屋根 at 19:08│Comments(0)追憶
 
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