8月の思いで

瓦屋根

2008年08月30日 00:30



翼のある飛ぶシーサー

8月ももうすぐ終わる。

どんなに日差しが強くても、

さすがに朝夕の空気は微妙に変わってきている。

かしましいクマゼミもおとなしくなり、

かわって「じーわ じーーわ」という少し哀愁のある

クロイワツクツク(?)の鳴き声が聞かれはじめた。

8月はいろんな出来事が歴史的にある。

広島・長崎の悲劇から、終戦、

そして・・・・

わか~瓦屋根が学生時代に九州を貧乏旅行したときである。

移動は基本的に、徒歩かヒッチハイク、遠距離の列車でもあくまで普通。

宿泊は・・・ほとんど野宿に近い。

そういう状況で、大分から熊本へむかうとちゅう阿蘇山のふもとちかくにある、

重用文化財級のS寺を見かけた。

境内へはいると正面には立派な木造の大きな本堂がある。

本堂はちかくの参拝者の為に開放されているのか、

扉はたしか大きく開けっぱなしだった。

堂内にはいり、しばらくくつろいでいたら、

年配女性の参拝者がきて線香をあげて念仏を唱えている。

わかー瓦屋根がおそるおそる、

「ここってきょうだけですが、一晩過ごしていいでしょうか?」

と問いかけてみた。

すると、「火を使わなければ大丈夫じゃない?」

なんて返答を得たものだから、相手は責任者でもないのに

かってに宿と決めてしまった。

おかげで夜は仏様に守られていたのか、

たしかぐっすり寝れたと思う。

朝になると子供達がやってきて、境内がラジオ体操をやる場所だったのだろう、

ラジオをつけて6時のNHKのニュースを流していた。

はじめニュースをぼんやり聞いていたのだが、頭がはっきりするにつれて

どうやら大変なことがおきたらしいことが、わかってきた。

それは日航ジャンボ機の墜落事故のニュースであった。
(そのときは発見されていないので墜落は確実のようないいかたで、
まだ行方不明といっていたのかもしれない)

旅の途中ちょこちょこと事故のニュースは見たり聞いたりしていたのだが、

詳細を知るのは沖縄に帰ってからであった。

その後毎年8月に事故の追悼回顧のニュースが流れるたびに

事故と一日お世話になったS寺のことを思い出す。

最近ネットで調べてわかったのだが、残念ながら仏像に守られて寝た本堂は、

7年前に火事で焼失したらしい。

いつか機会があれば参拝をしたいとおもっているのだが、

いつになるのやら・・・


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