おばぁをさがして
浜比嘉島のカーラヤ-(情緒があるね~)
その男の子がみーちなやーの頃に
下に妹が生まれた。
妹の育児で大変だろうと、
K島に住む父方の祖母がその男の子を
引き取ってしばらくの間育てることになった。
男の子はK島で1年ばかり祖母に育てられた。
1年ばかり育てられた後、
妹の育児も落ち着いただろうと、
本島の両親の元へ戻す事になった。
そんな経緯はつゆ知らず、
男の子は、両親の事はほとんど忘れ、
すっかり、おばぁっこになっていた。
男の子を本島の両親の住む実家へ連れていったおばぁは、
適当に男の子をなだめすかせ、合間をみて、
こっそりと裏口から屋敷裏に抜け出し、
そのままK島へ帰っていった。
男の子は、しばらくしておばぁがいなくなっているのに気づいた。
「おばぁよぉ~! おばぁよぉ~!」
と、泣きながら必死におばぁを探していたという。
男の子が実家へ戻されて、しばらくして、おばぁは亡くなった。
男の子はそのまま元気に成長したが、
幼なすぎたのか、そんな出来事はすっかり忘れてしまっていた。
薄情の男である・・・
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